バッテリーが上がってしまった状態を放置するのはかえってバッテリー自体が故障してしまうことがあるので、バッテリーが上がってしまったらすぐに対処する必要があります。
そこで、今回はバッテリー上がりを放置することで起こるトラブルやバッテリーが上がってしまったときの対処方法をご紹介していきます。
是非、バッテリーが上がってしまったときの参考にしていただければと思います。
目次
バッテリー上がりを放置するとどうなる?5つの代表的な症状
車を稼働させる「オルタネーター」が発電せず、代わりに電気を蓄えたバッテリーから電気を供給し、使い果たしてしまうことでバッテリーが上がり、車が作動しなくなるといった症状を「バッテリー上がり」といいます。
このバッテリー上がりを放置すると車が動かないだけでなく、様々な影響を及ぼします。
ここでは、バッテリー上がりを放置することで車にどういった影響を及ぼすのかご紹介していきます。
車のバッテリーの寿命が短くなる
スマートフォンのバッテリーをイメージすると分かりやすいかもしれませんが、スマホを常に充電していたり、反対に0%であるにも関わらず充電をしないまま放置していると、バッテリーに負担がかかり、Maxで充電してもすぐに充電が切れてしまうことがあります。
車のバッテリーでも同じ状態となり、バッテリーが0%のまま、つまりバッテリーが上がっている状態を放置していることはバッテリーに大きな負担を掛けているということになります。
そのため、バッテリー上がりを治したとしてもバッテリーは元の状態まで回復することができないだけでなく、バッテリーが劣化することで充電しても元に戻らないので、よりバッテリーが上がる回数が増えてしまいます。
ドライスタートによりエンジンの摺動部が損傷する
車のエンジンは、オイルポンプでエンジンオイルを循環させ、車を動かすときに作動するシリンダーとピストンが直接接触しないように摩擦抵抗を少なくしています。
しかし、バッテリー上がりを放置し、車を動かさないままでいると、エンジンオイルがエンジン下部にどんどん流れ込み、エンジンオイルが上手く循環しないようになります。
この状態で車を作動させると、シリンダーとピストン部分に強い摩擦によってエンジンが損傷してしまうのです。
ガソリンが劣化する
ガソリンの中に含まれる「アルケン」という物質が空気中の酸素と化学反応を起こし酸化することで、酢酸のような強烈な刺激臭を起こし、最終的には粘度の高い状態に劣化していきます。
ガソリンは通常2〜3カ月以上放置していると劣化しはじめ、半年以上が経過すると粘度の高い液体へと変化していきます。
この粘度が高いガソリンでは車を動かすことは難しく、動いたとしても粘度の高いガソリンが燃料の配管経路やフィルターを詰まらせ、エンジン周りを故障させてしまいます。
バッテリーが上がってしまい、放置してしまうとこのようにガソリンにも影響が出てくる可能性があるのです。
車やカーナビがロックされる
最近の車は電力で支えられているところが多く、カーナビが車のドアロックもバッテリーによって制御されています。
そのため、バッテリーの車を使い果たして放置していると、バッテリー内部の電力が放電されて車が開かなくなることがあります。
また、カーナビはコンピューターで作動しているものも多いので一定期間放置し続けていると、安全のために初期設定までリセットされてしまうことがあります。
初期設定するまでにリセットされると、パスワードを用いてカーナビを作動しなければならず、最悪の場合は有償で設定してもらう必要も出てきます。
最近の車は車内コンピューターで車のほとんどの機能を制御しているので、バッテリー上がりで車を放置しているとこれらの機能が全てリセットされ、車自体が作動しなくなるだけでなく、バッテリー上がりを解消したとしても以前のように車が動かない可能性も出てきます。
タイヤが変形する
車のタイヤは動かすことで摩耗し、交換することが必要となりますが、動かさない場合でも交換を行う必要があります。
車のタイヤを動かさないと、車の重さでどんどん変形してしまうので、スムーズな走行をすることが難しくなります。
目視では円形であっても走行中に車が受ける衝撃は大きなものとなって伝わってくるので、車全体がこの衝撃によって故障してしまうことがあります。