「バッテリー上がり」を解決しても、またバッテリーが上がってしまった…。
こうしたトラブルの原因は、バッテリーを交換するサインかもしれません。
「バッテリーは保証がついているから寿命が来ても無償で交換してもらえる」と思いがちかもしれませんが、実は寿命や頻繁にバッテリーが上がるトラブルによる交換では、有償で交換しなければなりません。
では、どうしてバッテリーに保証がついているのに無償で交換することができないのか、その問題について解説していきます。
目次
バッテリー上がり後は交換すべき?
バッテリー上がりを起こしたあとは、絶対に交換するべきかといえばそうではありません。
適切な時期と交換するサインを見逃さなければ適切なタイミングでバッテリーを交換することができます。
バッテリーを交換するタイミングなどについては、【カーバッテリーの寿命は何年?バッテリーが弱っているときの見分け方】で解説していますので、是非参考にしてみてください。
また、参考までにですが、「バッテリー上がりを頻繁に起こすけど何が原因なのかよく分からない」という方は是非下記の記事を参考にすると、正しいアフターケアについて知ることができるかと思います。
関連記事:『再始動でひと安心……は間違い! バッテリー上がりのクルマをジャンプスタートした際の正しいアフターケアとは』
バッテリー上がったとき保証期間なら無償で交換できる?
新車であれば、多くのメーカーが「アフターサービス」としてバッテリー交換を無償でしてもらえる保証がついています。
但し、いずれも走行距離や納車して何年までの期間が決まっているので、この期間外であると有償でバッテリー交換をしなければなりません。
下記は主要メーカーが定めているアフターサービスにおけるバッテリー交換の保証期間を紹介しています。
トヨタ |
新車登録日から3年間もしくは走行距離60,000kmどちらか早い方まで(補機バッテリーの場合) |
ホンダ |
2年または4万km保証(ホンダバッテリー搭載型)もしくは18ヵ月または3万km保証(アイドリングストップシステム搭載型) |
スズキ |
新車登録から5年間。ただし、その期間内でも走行距離10万kmまで |
スバル | 新車登録日から3年間(但し、6万km以内) |
マツダ | 「新車登録日から3年間」もしくは「走行距離60,000km」の早い方 |
ダイハツ | 24ヶ月または4万㎞(ダイハツ専門バッテリーメーカー保証) |
バッテリーはあくまで「消耗品」という名目にされるので、多くのメーカーが定める「一般保証」にはバッテリーの交換は含まれていません。
そのため、多くのディーラーでは、新車納入して半年以内に初期不良がある場合などディーラー側で不具合がある場合のみ無償で交換してもらえるというところが多いです。
つまり、
- バッテリー上がりでバッテリーを交換しても交換代金は保証されない
- バッテリーの製品不良が保証期間内で起きたら今ついているバッテリーと同等のものと交換
ということになります。
新車だからといってどの部品にも保証がついているのかといったら全然違いますので、購入前に必ず確認するようにしましょう。
中古車で購入するとバッテリー交換の保証はついている?
結論を言ってしまうと、中古車の場合はバッテリー交換の無償交換はついていない場合が多いです。
但し、認定中古車を購入していると新品のバッテリーに交換したうえで販売されるところが多いので、自分の車がディーラー系列の販売店で購入しているかどうか確認すると良いでしょう。
但し、一般中古車販売店によってはバッテリーを交換したうえで販売したり、バッテリーに初期不良が起きた場合に無償で交換してもらえるところもあります。
いずれも中古車を購入するときは「どこまで保証してもらえるか」をしっかり確認するべきだといえます。
バッテリーを交換する時期について
では、バッテリーを交換しなければならない時期とは一体どの時期になるのでしょうか。
一般的な車の場合は2年~5年とされていますが、アイドリングストップ機能を搭載した車なら2年~3年、ハイブリット車であれば4年~5年とされています。
但し、車の使用状況によってこの目安は異なります。
【カーバッテリーの寿命は何年?バッテリーが弱っているときの見分け方】にてバッテリーの交換サインについて解説していますので是非参考にいていただければと思います。
バッテリーの交換はどこですればいい?
バッテリーの交換は、主に
- ディーラー
- 整備工場
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 出張交換業者
で交換してもらえます。
それぞれ、メリット・デメリットについて解説していきます。
ディーラーでバッテリーを交換するメリット・デメリット
ディーラーで交換するメリットは下記の通りです。
ディーラーでバッテリーを交換するメリット
- 自社の車に詳しい整備士が交換してもらえるので安心して任せられる
- 純正のバッテリーを取り付けてもらえるのでバッテリーが長持ちしやすい
何よりディーラーで交換するメリットは自社の車に詳しいので、バッテリー交換で失敗するかもしれないという不安を少しでも拭うことができます。
また、純正品を取り付けてもらえるので車との相性が良く、車自体を長持ちさせることができるので安心と信頼性があるのでディーラーで交換するメリットだといえます。
ディーラーでバッテリーを交換するデメリット
デメリットは下記の通りです。
- 純正なのでバッテリーそのものの費用が高くなる
純正品は本体価格が全体的に高く、費用そのものが他の専門業者と比べて高くなってしまう可能性があります。
「純正品を出すほどお金に余裕がない…」という方にとっては少し不向きな方法かもしれません。
但し、店舗によってはキャンペーンなどで交換時の工賃を安くしてもらえたり、古いバッテリーの処分費を無料にしてもらえるところもあります。
「費用は高くなるけど、とにかく安心して任せたい」という方にとっておすすめの方法です。
整備工場でバッテリーを交換するメリット・デメリット
整備工場で交換するメリット・デメリットは下記の通りです。
整備工場でバッテリーを交換するメリット
- 地方運輸局長から許可を受けたプロの整備士が常駐している
- 純正品以外も取り扱ってもらえる
整備工場で交換するメリットとしては、様々な車種のメーカーの製品を日頃から見ているので、担当しているディーラーが遠方であってもすぐに見てもらえるメリットがあります。
また、業者が取り扱うことができるバッテリーを持ち込めば、交換当日にかかるバッテリー本体価格を浮かせることができます。
整備工場でバッテリーを交換するデメリット
- 取り扱うバッテリーの種類は整備工場によって限られている
取り扱うバッテリーの種類が整備工場によって限られているため、万が一バッテリーを自身で購入した後に整備工場に持ち込もうとしても取り扱うバッテリーの種類に含まれていないことから交換を受け付けてもらえないことがあります。
最寄りの整備工場に依頼する場合は、事前に相談するようにしましょう。
カー用品店でバッテリーを交換してもらうメリット・デメリット
カー用品店でバッテリーを交換してもらうメリット・デメリットは下記の通りです。
カー用品店でバッテリーを交換してもらうメリット
- カー用品独自のポイントやキャンペーンを利用して安く済ませることができる
- 交換するバッテリーを直接チェックすることができる
大手のカー用品店では様々なカー用品に対するセールやキャンペーンを行っています。
普段利用するカー用品店であればポイントを利用してバッテリーの本体価格を安くすることができるところもあるので、ポイントを貯めたりお得にバッテリー交換を済ませたい人にはぴったりの方法ではないかと思います。
カー用品店でバッテリーを交換してもらうデメリット
- セールやキャンペーン以外の時期に合わせないとあまり安くならないことも
カー用品店でバッテリーを交換してもらったとしても特に他の方法とあまり全体価格に差はありません。
また、カー用品店によっては取り扱っていないバッテリーがある場合もあるので、交換したいバッテリーがないか事前に店舗に確認するようにしましょう。
ガソリンスタンドでバッテリーを交換してもらうメリット・デメリット
ガソリンスタンドでバッテリーを交換してもらうメリット・デメリットは下記の通りです。
ガソリンスタンドでバッテリーを交換してもらうメリット
- 給油のついでにバッテリー交換の依頼ができる
- 無料でバッテリー点検をしてもらえるところも
ガソリンスタンドでバッテリーを交換してもらうメリットとしては、とにかく利便性の高さです。
給油についでにバッテリーに関して相談してみようという気軽さが良い点だといえます。
また、ガソリンスタンドによっては、ガソリンスタンドごとにある会員カードを持っていると工賃を安くしてもらえる場合があります。
ガソリンスタンドでバッテリーを交換してもらうデメリット
- 取り扱っているバッテリーが少ない
ガソリンスタンドでは、取り扱うバッテリーが少なく、セルフスタンドであると交換してもらえる整備士が常駐していないこともあります。
そのため、実際に交換するとなると他の専門業者に依頼しなければならないこともあります。
出張バッテリー交換業者でバッテリーを交換してもらうメリット・デメリット
出張バッテリー交換業者でバッテリーを交換してもらうメリット・デメリットは下記の通りです。
出張バッテリー交換業者でバッテリーを交換してもらうメリット
- 古いバッテリーは無料で引き取ってもらえる
- 急遽交換しなければいけないときにすぐに駆け付けてくれる
出張バッテリー交換業者に依頼するメリットは、とにかく24時間迅速に対応してもらえるところです。
「バッテリー上がりを治したけど車が動かないまま…」といった車のトラブルに対しても迅速に駆け付けてくれます。
また、古いバッテリーは無料で引き取ってもらえるところが多いので、古いバッテリーの処分にも困らなくて済みます。
出張バッテリー交換業者でバッテリーを交換してもらうデメリット
- 出張費がかかる
- 見積もりが業者によって違う
「出張」バッテリー交換業者なので、現場に駆け付ける際にどうしても出張費がかかってしまうことです。
その為、他の専門業者に比べると費用が高くなってしまうというデメリットはあるものの、緊急を要する場合にはとても便利な専門業者であるといえます。
バッテリー交換の料金相場
以上のメリット・デメリットに加え、バッテリー交換業者それぞれの料金相場を比べてみました。
工賃 | バッテリー本体価格 | 処分費 | 持ち込み | |
ディーラーで交換した場合 | 1,000円~5,000円 | 10,000円~45,000円 | 無料~3,000円 | 不可 |
整備工場で交換した場合 | 無料~4,000円 | 10,000円~30,000円 | 無料~3,000円 | 可(業者による) |
カー用品店で交換した場合 | 無料~3,000円 | 10,000円~30,000円 | 無料~3000円 | 不可 |
ガソリンスタンドで交換した場合 | 無料~3,000円 | 10,000円~30,000円 | 無料~3,000円 | 不可 |
出張専門業者で交換した場合 | 5,000円~15,000円(出張費込み) | 10,000円~30,000円 | 無料~3,000円 | 可(業者による) |
業者それぞれにメリット・デメリットはあるものの、総じて出張費といったオプション料金を差し引くと、料金に差異はないように感じます。
そのため、自分の目的や専門業者に求めることに合わせて業者を選ぶことをおすすめします。
バッテリー交換にかかる時間は?
バッテリー交換にかかる時間は、交換のみであれば5分~10分程度で済むことがほとんどです。
但し、他の場所の点検やオイル交換といった他の交換も含めると30分~1時間以上かかることがあります。
どういった内容を依頼するのかによって時間が異なりますので、交換における所要時間についてはそれぞれの業者に確認するようにしましょう。
まとめ
今回は、バッテリー交換における様々な疑問点についてご紹介していきました。
バッテリー交換は自分でも行えることでもありますが、やはりプロの知識を得ることでバッテリー以外の不具合なども見つけてもらえることがあります。
まずは、専門業者にバッテリー関係の点検などを相談してみて、交換が必要かどうか判断するようにしてもよいのではないかと思います。
新車や認定中古車では、新品のバッテリーが搭載されているのでバッテリーに不具合が起きにくいとされていますが、万が一バッテリー上がりではなくバッテリー製品そのものに関する不具合は、メーカーに問い合わせると保証期間内であれば無償で交換してもらえることがあります。
ただし、あくまでバッテリー製品そのものの製品不良のみが対象となりますので、寿命によるバッテリートラブルに関しては、有償で交換せざるを得ないでしょう。
なるべくバッテリーを長持ちさせるためにも普段から電気系統に気をつけながらドライブを楽しんでください。
【バッテリーサービスセンター】でもバッテリーに関するお困りごとを承っておりますので、お気軽にご相談ください。