「バッテリー上がりは放置しておけば自然に回復する」ということを訊いたことがある方もいるのではないかと思います。
ですが、残念ながらバッテリー上がりは放置しても自然に回復することはほとんどありません。
万が一回復したとしてもすぐに上がってしまったり、バッテリー自体を傷めてしまう恐れがあります。
では、バッテリー上がりを放置することで直ることはない理由と放置することで起こるリスクなどについて解説していきます。
バッテリーが上がってしまってどうやって直せばいいのか分からない方は是非こちらの記事をご覧ください。
【関連記事】「バッテリー上がりを自分1人で直す方法|様々な充電グッズを装備して緊急時に備えよう!」
目次
バッテリー上がりは放置で自然回復して直るのか?
冒頭でご紹介したようにバッテリー上がりを放置しても自然に回復することはありません。
バッテリーに電気をためるようにするには、「オルタネーター」と呼ばれる発電装置を起動させなければなりません。
オルタネーターは、車がエンジンを起動し、走行していくことで発電していきます。
オルタネーターで発電した電気はバッテリーに蓄えられ、車の電装品や車を動かすための機器に使われています。
そのため、エンジンを起動して車が走らなければオルタネーターが動くこともないですし、バッテリーにも電気は一向に充電されません。
つまり、バッテリーが上がって放置していたとしても自然に回復することはなく、バッテリーは上がったままになります。
バッテリー上がりは条件が揃えば放置しても直る?
但し、なかにはバッテリー上がりをされた方で、中には「放置していたらエンジンがかかった!」という経験をしたことがある方もいるのではないかと思います。
であ、どうして自然回復することのないバッテリーが放置することでエンジンがかかるのようになるのでしょうか。
実は条件を満たせばわずかながらにエンジンを起動させることができることもあります。
その条件については下記の通りです。
バッテリー上がりを放置することで自然回復するかも?しれない条件
- 電装品がしっかり動く
- エンジンをかけるとかかりそうな音がする
- バッテリーが新品である
- 車を定期的に走らせている
- 暑すぎず寒すぎない時期
これらの条件を満たしている状態で全ての電源を切り、半日ほど放置しておくとエンジンがかかる可能性があります。
但し、これでもエンジンがかからない場合は完全にバッテリーが上がっているのでバッテリー上がり自体を解決するしかありません。
そして、放置していることでエンジンがかかったとしても、バッテリーに溜まっているわずかな電気を使ったに過ぎません。
「前にかかったから今回も放置しておけばエンジンがかかるだろう」と放置しているとバッテリー自体の寿命を大きく縮めてしまうリスクがあります。
また、無理に何度もセルモーターを回しているとエンジン内部に摩擦が起き、エンジン自体をも損傷してしまう恐れがあります。
放置することはバッテリーや車の装備品を傷めてしまうかもしれないリスクがあることをしっかり理解しておきましょう。
バッテリー上がりはそのままでは直ることはない/放置してはいけないワケ
「バッテリーが上がっても放置しておけば自然に回復するだろう」とそのまま放置していると、バッテリーだけでなく、車の様々な部分が損傷していきます。
バッテリーが上がりを放置することで起こる原因
- ・バッテリー本体が劣化する
- ガソリンが劣化する
- 起動時にエンジン部分が損傷する
- タイヤが変形する
バッテリーを放置し続けると、バッテリーの寿命が縮んでいきます。
バッテリー内部に満たされている「希硫酸」という液体は他の液体と同じように、放置していると液体自体が劣化していきます。
劣化した液体ではバッテリー本来の機能を発揮することができなくなるため、バッテリー上がりを解決したとしてもすぐにバッテリーが力尽きてしまい、再度バッテリー上がりを引き起こしてしまいます。
バッテリー上がりを放置することは、バッテリーに大きな負荷をかけている状態であるため、バッテリーが上がってしまったらすぐに対処するようにしましょう。
バッテリー上がりを放置することで起こるリスクについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。
【関連記事】「バッテリー上がりを放置するとどうなる?起こりうる5つのリスクと対処方法」
バッテリー上がりを放置以外で直るようにするには?
では、バッテリー上がりになってしまった場合は下記の方法で対処してみましょう。
但し、これらはあくまで応急処置になります。
バッテリー上がりが解決したのであれば、後日整備工場やディーラーなどで点検をしてもらうことをおすすめします。
バッテリー上がりを解決する方法
- ジャンピングスタートをする
- バッテリーを充電する/ジャンプスターターを使う
- ロードサービスを利用する
バッテリーが上がってしまったときの解決方法でよく使われる「ジャンプスタート」とは、簡単に言えば他の車から電力を分けてもらう方法です。
手順さえしっかり行えばすぐに車を走らせることができる方法なのですが、ハイブリッド車から電力を分けてもらってもジャンピングスタートができないこと、近くにジャンプスタートができる車がなければ行うことができないデメリットがあります。
こうした場合に備えて、車に「ジャンプスターター」と呼ばれるカーバッテリー専用の充電器を車に積んでおくと緊急時に活用することができます。
こうしたジャンプスターターや充電器などの使い方についてはこちらの記事をご覧ください。
【関連記事】「バッテリー上がりを自分1人で直す方法|様々な充電グッズを装備して緊急時に備えよう!」
それでもバッテリー上がりが解決しないときはロードサービスを利用するのも手です。
料金はかかってしまうところもありますが、最近では自動車保険についているものもあります。
また、JAFでは入会金を支払うことでバッテリー上がりといった車のトラブルを追加料金なしで何度でも利用することができます。
バッテリー上がりに即日対応できる出張業者もありますので、緊急時にどうしても車を動かさなければならないときに利用してみましょう。
バッテリー上がりの対処方法はあくまで応急処置
「バッテリーが上がったらジャンプスタートをすればいい」と思うかもしれませんが、ジャンプスタートやバッテリーの充電はあくまで応急処置でしかありません。
スマートフォンのバッテリーを日々充電していたとしても寿命はどんどん縮まってバッテリーの減りが早くなるように、車のバッテリーもその都度充電していれば寿命は縮まっていきます。
寿命が縮まったバッテリーで走行していれば、いずれバッテリー上がりを引き起こす可能性が大きくなります。
バッテリー上がりを根本的に解決するには、バッテリー自体を新品に変えることが必要となることを十分理解しておきましょう。
まとめ
冒頭で解説したようにバッテリーが上がってしまっても自然回復することはありません。
むしろ自然回復を待って放置するとバッテリー自体の寿命を縮めてしまう恐れがあります。
バッテリー自体の寿命を保たせるためにもバッテリーが上がってしまったら早急に直すようにしましょう。
【バッテリーサービスセンター】では、緊急時にバッテリーが上がってしまったときに即日で対応しております。
是非、お困りの際はお気軽にご相談ください。