バッテリー上がりを未然に防ぐには、バッテリーを充電することが一番の対処方法だとされています。
エンジンを「ふかす」ことも、バッテリーを充電することができる対策の一つです。
しかし、条件がそろっていること、正しい方法でなければ安全にバッテリーを充電することができないので注意が必要です。
ここでは、バッテリーを「ふかす」ことで充電する方法やバッテリーをふかしても解決できないときの対処方法についてご紹介していきます。
バッテリー自体を触らずバッテリーを充電させたい方は、是非参考にしていただければと思います。
バッテリー上がり対策|エンジンを「ふかす」と充電される?
結論から申し上げますとバッテリーは、空ふかしをすることでバッテリーを充電させることができます。
バッテリーはオルタネーターが起動し、発電することでバッテリーへと充電されます。
オルタネーターは、エンジンが回転することで発電を行うので、車が走行している・いないに関わらず、エンジンが回転していれば発電することができるのです。
では、空ふかしをするための条件や空ふかしの方法をご紹介していきます。
空ふかしをするための条件
空ふかしをするためには、車の状態が下記のようでなければバッテリーを充電することができません。
- エンジンが動いていること
- オルタネーターが作動していること
- エンジンの回転数ができていること(踏むとメーターが上がるか)
つまり、完全にバッテリーが上がってしまっている状態だとふかしたとしても、エンジンが動かないのでバッテリーを充電することができません。
バッテリーが上がってしまった場合は、別の方法をご紹介していきますのでそちらをご覧ください。
空ふかしの方法
空ふかしの方法は、車がATなのかMTなのかで方法が異なります。
AT車とMT車で空ふかしの方法をご紹介していきますので、車の種類に合わせて参考にしていただければと思います。
【AT車の場合】
- ギアを「P」または「N」にする
- サイドブレーキがかかっているか確認する
- ゆっくりアクセルを踏む
- 2,000回転に上がるまでアクセルを踏む(メーターが「2」を指しているところまで上げる)
【MT車の場合】
- ギアを「N」に入れる、もしくはクラッチを切った状態にする
- サイドブレーキがかかっているか確認する
- ゆっくりアクセルを踏む
- 2,000回転に上がるまでアクセルを踏む(メーターが「2」を指しているところまで上げる)
どちらの方法もエンジンがうなっている(「ヴォーン」となっている状態)になるまで、エンジンを回転させるようにしましょう。
空ふかしの方法は、停車状態で行うのでエンジンやバッテリーに負担をかけて行う充電方法だとされています。
本来、走行することで充電がたまる仕組みとなっているので、車に負担がかかっていることは確かです。
ふかすことで、騒音や排気ガスの匂いなどで周りに迷惑をかけてしまう可能性もあります。
あくまで緊急時に空ふかしを行って充電を行うようにし、バッテリーを充電する際は専用の充電バッテリーを使用するか、走行することで充電するようにしましょう。
バッテリー上がり対策|「ふかす」方法で解決しないときの原因
バッテリーになにかしらのトラブルが起きているとふかしたとしても車が動かないことがあります。
ふかしてもバッテリーが充電されないときは何らかのトラブルが起きている可能性があるので、まずは車の状態を見てみましょう。
バッテリー上がり
「バッテリー上がり」とは、車のバッテリーに溜まっている電気がバッテリーに残っておらず、車が起動しない状態を指します。
スマートフォンの充電が切れると、作動しないように車のバッテリーに充電がたまっていないと車も作動しません。
バッテリーが上がってしまった場合は、バッテリーそのものを充電する他解決することができません。
バッテリーの劣化
バッテリーそのものが劣化していると、ふかすことができたとしてもバッテリーに充電されにくくなります。
バッテリーが劣化すると、下記のような状態が現れます。
- バッテリーを充電してもすぐにバッテリーが上がってしまう
- バッテリーから液だれや泡が出てきている
- 車のエンジンや電装品が弱々しくなっている
こうした状態が現れているのであれば、バッテリーを充電するのではなく、交換する方が先決だといえます。
通常バッテリーの寿命は2年~3年程度とされており、このサイクルで車のバッテリーは交換するべきだと推奨されています。
しかし、バッテリーが推奨年数よりも早く劣化のサインが表れているのであれば、早急に点検・交換を行った方が良いでしょう。
エンジン回りのトラブル
「バッテリー自体に問題はないのに、充電されないのは何で?」と原因が分からない方もいるのではないかと思います。
こういったバッテリー自体に問題ないときは、他の部分を修理しなければならないことがあります。
バッテリー以外で、エンジントラブルが起きる原因は下記の例が考えられます。
- オルタネーター部分(発電部分)にトラブルがある
- 燃料ポンプの不具合
- ガス欠
こうした原因は、バッテリーを充電したとしてもエンジンがかからないことがあります。
【関連記事】突然、車のバッテリー上がりに!原因不明でも適切に対処する方法
バッテリー上がり対策|「ふかす」以外で対処する方法
先に解説したようにバッテリーが完全に上がってしまった場合は、ふかしてもバッテリーを充電することはできません。
ここでは、バッテリー上がりを解決する方法をご紹介していきますので、バッテリーが上がってしまったら是非参考にしていただければと思います。
ジャンプスタートを行う
ジャンプスタートとは、バッテリーを供給する「救護車」とバッテリーが上がった車を「ブースターケーブル」でつなげて電力を供給してもらう方法です。
バッテリーに電力を供給してもらうことで、走行に必要な電力をすぐにためることができるので、応急処置として行われるメジャーな方法とされています。
但し、ハイブリッド車ではジャンプスタートが行えないなど、ジャンプスタートを行うための条件が限られています。
ジャンプスタートを行う方法やブースターケーブルの選び方は下記の記事を参考にしてみてください。
【関連記事】ハイブリッド車のバッテリー上がり対処方法
【関連記事】【バッテリー上がり対策】人気のおすすめブースターケーブル3選
ジャンプスターターを利用する
先にご紹介したジャンプスタートでは、救護をしてもらえる車がなければ行うことができません。
そこで、スマートフォンの充電器のように車のバッテリーに使える「ジャンプスターター」という充電器を使用してバッテリーに充電させます。
接続手順も簡単で、何よりスマートフォンの充電と併用して使用することができるので、普段使いにも利用することができます。
ジャンプスターターの使い方や選び方については下記の記事を参考にしていただければと思います。
【関連記事】バッテリー上がりに使うジャンプスターターとは?使い方や3つのおすすめ充電器をご紹介!
【関連記事】バッテリー上がりを自分1人で直す方法|様々な充電グッズを装備して緊急時に備えよう!
ロードサービスを利用する
ブースターケーブルもない、ジャンプスターターもない、緊急で車を動かさないといけないときはロードサービスを利用するのも手です。
代表的なJAFをはじめ、バッテリーが上がったときに対応してくれるロードサービスは様々なものがあります。
加入や登録しておけば、緊急時でも無料で使えることがありますので、もしもの時に備えておくと安心です。
バッテリーが上がったときに使えるロードサービスについては、こちらの記事をご覧ください。
【関連記事】バッテリー上がりの業者はどれを選ぶべき?目的別に合わせて分かりやすく解説!
まとめ
今回は、エンジンを「ふかす」ことでバッテリーに充電される方法をご紹介していきました。
バッテリー自体を取り外すことなくバッテリーを充電させることができるので、車の部品をなるべく触りたくない方にもおすすめの方法です。
しかし、走行することで本来、バッテリーは充電することができるので、エンジンに負担がかかる方法であることは確かです。
リスクもあることを十分理解したうえで、周りに注意しながら行うようにしましょう。
バッテリーサービスセンターでは、バッテリーに関する様々なトラブルをお気軽に承っております。
是非、車の突然のトラブルにお困りの方は、お気軽にご相談ください。